パリ毛糸「安売り」店
ネット販売はどうだろうと、仏アマゾン等のネット販売サイトをいくつか見たが、アクリル混ばかり。
一体パリには安い毛糸屋さんはないのだろうか、とググってみたところ、毛糸屋さん自体が2店しか出てこなかった。ひとつはFil & Laine というリヨン駅の近くにあるお店、もうひとつは2区にあるCat'Laineというお店。後者はいくつかのブログによれば必見の安売り店だということで、それでは、と行ってみる。
ブログ情報によれば、夕方は6時に閉まってしまうとのこと。日中は勤労者の身、6時前に到着するのは到底無理。昼休みに行くしかない。いそいそと12時半に職場を出る。
お店は職場からは対岸の右岸にあり、寒波とあってはVelibで行く勇気もなく、鬱屈した雰囲気が大嫌いな地下鉄に乗ることになる。8番線のRichelieu-Drouot駅で降りて、rue de Richelieu を南に少し下り、 rue St Marc で左に曲がって少し行くと右側にあるピンクの店がそれ。住所は19 rue St Marc. 写真は曲がってしまいましたが、店構えはこんなかんじ。パリは今週セールがはじまったので、ここでも「Soldes」のマークがウィンドウに出ている。
入ると、狭い空間に先客が既に5人もいた。お店は雑然としていて、床にも壁にもただただ毛糸が並ぶのみ。毛糸以外は何も売っていない。針もボタンも何もない。ほとんどが合成繊維か混合のものだが、入って右手の壁半分はウール100%の玉が様々な色で並んでいた。種類、ブランドの多様性としてはボンマルシェには全く劣るが、値段は、セール品ではないとは言え、ボンマルシェよりも3割ほど安い。
Fonty Numero 5 というフランス製のウール100%の極太をボルドーとブルーグレーの2色、そしてLinie 144 GALA というイタリア製のウール100%を抹茶色と茶色の2色買う。前者は一玉4ユーロ10セント(535円)、後者は一玉3ユーロ90セント(508円)。質的には、日本で楽天等から同等のものを買ったら、200円ほどで手に入るものでしょう。。。
パリで編み物をするのは経済的につらい修行だが、日本のものとはまた違った、微妙な色合いがいい、と思うことにする。これで今度は、来週一歳になるドイツの甥にボーダーの入ったマフラーと帽子をつくろう、などと夢も広がる。
店の主は柔らかな雰囲気で微笑みの絶えない、全くパリ人とは思えない女性。私が買おうとした毛糸をとりかえようとするので、何か問題があるのですか、と聞いたところ、色合いが違う玉があるから、という返答が来た。パリでこんな誠実なお店があるのか、と驚愕。
夜、自宅に帰って、ネットでFonty Numero 5 を調べる。すると、なんともはや、このサイトでは3ユーロ70セント、さらに別のサイトでも3ユーロ50セントで売っているではないか!
ひいいい。こういうサイトは今までどうして出てこなかったのだろう。
修行の身は日々学ぶことが多い。。。