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シエナに寄り、フィレンツェに到着。
だんだん大きい町に脱皮して行くのに沿って、「文明」度も上がって行く。
離れ小島から来た身としては、フィレンツェは大都会で、目が白黒。
右を見ても左を見ても素敵なものばかりである。

フィレンツェは英語やフランス語ではFlorence と呼ばれるのであるが、Florenceはもともと「花咲く」という意味。名前の通り、どこもかしこも花模様だらけである。
教会や旧い建物に使われている花模様を紹介していてはきりがないし、だいたい写真撮影ご法度のところばかりなので、今回は街のお店のウィンドウで見かけたフィレンツェ発今季モードの花模様デザインをいくつか紹介することにする。

フィレンツェ今季モードの花_a0161826_4295170.jpgフィレンツェは織物産業で有名だが、これは高級な風情の織物のお店のウィンドウにかかっていた布。













フィレンツェ今季モードの花_a0161826_4303130.jpgフィレンツェは皮革製品も有名だが、これは皮革製品屋さんのウィンドウにあったバッグ。
革の花が三つもついている。












フィレンツェ今季モードの花_a0161826_4435096.jpgRaspini というフィレンツェのブランドの冬の耳あてつき子供用帽子。














フィレンツェ今季モードの花_a0161826_4442016.jpgMichele Negri というこれもフィレンツェのブランドの男物スカーフ。
教会で見る絵のエジングを思わせる花と色合い。












フィレンツェ今季モードの花_a0161826_445136.jpgAdele Fado というこれまたフィレンツェのブランドのドレス。



















フィレンツェ今季モードの花_a0161826_4452773.jpg上のドレスの花をクローズアップ。















フィレンツェ今季モードの花_a0161826_431466.jpgMiu Miu のドレス。















フィレンツェ今季モードの花_a0161826_4494043.jpgところで、古着屋さんを見つけた。シニョーリア広場のそばで、Angelo というお店。
あとでお店の人が見せて下さったのだが、エルジャポンの最新号(10月号)に紹介されている。
住所はVia del Cijatori 25/r。
ウェブサイトはwww.angelo.it








フィレンツェ今季モードの花_a0161826_4511931.jpgここでみつけたヴィンテージ物ドレスの裾には小花の刺繍が沢山してある。













フィレンツェ今季モードの花_a0161826_4522289.jpgこれはサン・ロレンツォ広場のそばの手芸店の店先に下がっていたレースの布のエジング。













フィレンツェ今季モードの花_a0161826_4525983.jpgこの手芸店はVia Faenza という通りにある。














フィレンツェ今季モードの花_a0161826_4533421.jpgここでイタリア製の編み糸を買う。
コットン100%だが、起毛している変わった糸。
一玉2.50ユーロ。
# by iknit | 2010-10-02 04:59 | お店
おととい、島流し先から本土に戻って来る。
Fiatでローカル道路をのったりのったりトスカーナ地方を横切る。
オリーヴ畑や松の木が茂った丘陵が続く、絵に描いたようなイタリアの景色。
上り下りのカーヴが多い。後続の地元の人をイライラさせながら、制限速度きっちりで行く。

シエナの西北、フィレンツェの西南の小さな中世の町Colle di Val d’Elsaで泊まることにする。Fodor's という愛用の観光ガイドブックによると、高い町と低い町の二部に分かれているということ。私が大好きなパリの東、シャンパーニュ地方との境近くにあるProvins という中世の町がそういう上下に分かれた形態をとったところなので、ここもいいかもしれ、ないと、行ってみることにする。
着いてみたところ、期待を上回る、とても魅力のある町。
特に見るべき遺跡や建物は無いが、町を数時間歩き回るのは大変楽しい。
上り下り、くぐり、渡り、が次々にあって、遊園地みたいな町。

小さな中世の町の花_a0161826_5284057.jpg非常に変わったものとしては、これ。
トスカーナの丘陵を背景にした中世の町並みの中に突如、モダンなデザインの箱がドカンと置いてある。
なんと、上町と下町の間にある公共エレベーター。
これは上階の部分。








小さな中世の町の花_a0161826_5294484.jpg下階の乗り降り部分は石の洞窟トンネルをくねくねとくぐった奥にある。













小さな中世の町の花_a0161826_5301549.jpgこのトンネルはアートギャラリーにもなっている。
Colle di Val d’Elsaはクリスタルガラスを生産する町としても知られているようで、クリスタルガラス製品を売る店が沢山あり、トンネルの左右にもクリスタルガラスのアート作品が展示してあった。
このつららのような、樹氷のようなものは、花のつぼみをイメージしているかんじ。







小さな中世の町の花_a0161826_5305685.jpg離れ島に比べて花模様は格段に減ったが、それでも教会に行くと花模様がある。
これは下町の教会の祭壇にかかっていた布の模様。
シンプルなラインで、同時に手の込んだデザインで、見事な仕上がり。










小さな中世の町の花_a0161826_5312788.jpgこれは上町から細い石の橋を渡ったところにある修道院の教会で、壁に描かれたマリア様の着ている服の模様。

色が素晴らしい。










小さな中世の町の花_a0161826_532192.jpgこれは上町の民家の窓にかかっていたもの。



















話は変わって。。。
うろうろと歩いていると、フランスでよく個人経営の素敵なホテルやおいしいレストランについているRelais et Chateaux の印がついているレストランを見つけた。折角なので行ってみることにする。
おいしいけど、高い。150ユーロ払った(一人分)。おいしいけど、パリだったら100ユーロくらいのおいしさのような感じ。しかし、一皿の量がパリよりもかなり多い。もっとも、私はアラカルトで頼んだので、皿数の多いお試しメニューにすれば、一皿の量がパリ風かも。さらに、よく訓練されたウェイターさんが沢山いて、サービスが良い。
あとで調べたところ、トスカーナ地方で今一番おいしいとされているレストランだそうである。Arnolfo という名前で、上町にある。
月曜日なのに、テーブルは一杯だった。予約した方が良いでしょう。電話番号は+39 0577920549で、お休みは火曜日と水曜日。
毎日食べすぎでお腹がちくちくとしてきた不器用者。
何しろ、三大好物が限りなく存在するのである。
私が大好きなのは、麺類、貝類、天ぷら。
このうちはじめの二つ、麺類と貝類が合体した恐るべき食べ物がエルバ島ではどこにでもある。
島の果ての村にもある。
すなわち、あさりのスパゲティ。
毎日一度は食べている。今日は二度も食べてしまった。。。

天ぷらは、これも島の果てまで、どこでもある。Friturras というのが揚げ物のこと。
本当は精進揚げが大好物なのだが、ここでは小魚、えび、イカを揚げたものしかない。
以前ローマでズッキーニの花の天ぷらというものを食べたが、ものすごおおおおくおいしかった。
ここには残念ながらない。
という訳で、小魚、えび、イカの天ぷら盛り合わせも毎日一度は食べる。

もちろん、毎日あさりのスパゲティと天ぷら盛り合わせしか食べない訳ではない。
毎日一度はあさりのスパゲティと天ぷらの盛り合わせを食べ、その他にも色々と食べているのである。
イタリアンジェラートだって、当然のことながら、食べている。
どうりでお腹も痛くなる訳である。

さて、花模様の話の続き。
エルバ島の人は、麺類と貝類以外にも、花が大好き。
家の軒先には、丁寧に育てられた花々が咲き乱れている。

エルバ島民の花模様各種_a0161826_76596.jpgナポレオンが生まれたコルシカ島はシックな高級リゾート地だが、島流し先エルバ島は、コルシカとは打って変わって質素な、ひなびた島である。
崖にへばりついたように天井の低い質素な家が並んでいるのだが、その玄関先に鉢植えの花を置いていたりする。

これはMarciana という山中の村の通りの様子。

東京の下町で、盆栽を軒先に並べるのと似た感じもする。











本当の花だけでなく、花モチーフも盛り沢山。
それも、ナポレオンの派手なだけのものと違って、花の可憐な丸みと生き生きとした感じを上手に表現している。
昨日、ナポレオンの派手な花モチーフを紹介した際に、それとは対照的な壁の可憐な花模様も掲載したが、まさにその壁の花模様の系統がエルバ島の人々の趣味のようである。

以下、そのさわりだけ紹介。花模様だらけなので、これでもさわりだけなのです。。。

エルバ島民の花模様各種_a0161826_6531344.jpgこれはPoggio という、これも山の上の方の、崖にへばりついたような集落で見かけたもので、民家の窓にかかっていたレース模様の布。











エルバ島民の花模様各種_a0161826_6535256.jpgこれもPoggio で見たもので、とても小さな教会の天井の模様。














エルバ島民の花模様各種_a0161826_65558.jpgMarciana の教会の祭壇の側面についていた印。













エルバ島民の花模様各種_a0161826_6553181.jpgこれはCapoliveri という、エルバ島では珍しくシックなかんじの町で見かけたもの。アーティストの方々が住んでおられるのか、アートギャラリーやハンドメイド小物の店がある。これはある店のウィンドウにあった銅製の花アクセサリーシリーズの一つで、ペンダントトップ。









エルバ島民の花模様各種_a0161826_6573368.jpgCapoliveri の教会で、祭壇にかかっていた布のエジング。














エルバ島民の花模様各種_a0161826_705378.jpg「ひまわり」という名前のアクセサリー屋さんの看板の、言ってみればエジング。Capoliveri。












エルバ島民の花模様各種_a0161826_754818.jpgCapoliveriの民家のベランダに干してあったブランケットだかシーツだかの刺繍。













エルバ島民の花模様各種_a0161826_72574.jpgエルバ島で一番大きい町Portoferraio の靴屋さんのカーテン。














エルバ島民の花模様各種_a0161826_723594.jpgPortoferraio の食堂のナプキン止め。














エルバ島民の花模様各種_a0161826_731460.jpgPortoferraio で買い物をした際に、こういうポリ袋に買ったものを入れて下さった。














エルバ島民の花模様各種_a0161826_734493.jpgPorto Azurro という小さめの港町の貝のネックレス。













エルバ島民の花模様各種_a0161826_74978.jpg果ては、男性用下着だか水着だかもこんな花模様。Porto Azurro で。














こう色々な場面で遭遇すると、花模様に何やら深い意味があるのではないだろうか、と勘ぐってしまう。
エルバ島に来ている。
トスカーナ地方の沖には諸島群があって、その中で一番大きいのがエルバ島。

ピサからは車を借りる。一番安いフィアットのパンダという車。
のったりのったりと南へ一時間強、Piombino という港町に着く。
そこからフェリーに乗って小一時間。エルバ島で一番大きい町、Portoferraio に着く。

ナポレオンの花モチーフ各種_a0161826_273155.jpgアプローチはこんなかんじ。
山がちで絶壁が多く、景観的には、ご近所のフランスの島コルシカと似ている感じだが、迫力は欠ける。コルシカの方が、絶景。











ナポレオンの花モチーフ各種_a0161826_281959.jpgエルバ島は、フランスの皇帝ナポレオンが島流しに送られたところ。
1814年5月に着いたあと、ナポレオンは結局ここに一年もいなかったのだが、以来それで有名になってしまった。
これがナポレオンが島流し中に住んでいたお屋敷。
やはり島流し中、かのナポレオンにしては、質素な家。
記憶違いかも知れないが、水車小屋を改造したものだと、何かで読んだ。





家の中には当時の調度品が置いてある。
フランスから持って来たのか、それとも単に彼がそういう趣味なのか、これがまた仰々しいデザイン。。。
以下、また花モチーフシリーズでその感じを紹介する。

ナポレオンの花モチーフ各種_a0161826_284353.jpg椅子。














ナポレオンの花モチーフ各種_a0161826_294878.jpgこれはストゥールの飾り。















ナポレオンの花モチーフ各種_a0161826_210672.jpg大理石のコンソールの角についている花。














ナポレオンの花モチーフ各種_a0161826_2103070.jpgこれは壁にちょとついていた模様。
花の影のようで、躍動感もあるし、これは素敵なデザインだと思う。
壁についているということは、地元の人の仕事かしら。。。
休暇中の不器用者である。
休暇は楽しい。休暇はうれしい。
毎日早寝遅起き。

どこで休暇を過ごすことにしたのかというと、イタリアはトスカーナ地方。
昨日はピサに着いて、そこに一晩泊まる。
ピサはいつも通り過ぎるだけ。今回も通り過ぎるだけの予定だったのだが、ストのニュースに恐れおののき、予定より一日早めに出たので、折角だからと、ピサで下りてみることにした。

いやあ、街が空港のすぐ近くなのですねえ。あんなに空港が近い街ははじめて。なんと歩いても30分かからないらしい。空港からちょっと寄るには便利の良いこと、この上ない。
下りてみると、ピサは、フィレンツェやローマやヴェニスやナポリと違って、とても普通の街。大学も街中にあって、若い人が沢山。

フランスから行くと、イタリアというのは、物のデザインが素敵で感銘をうける。しかも、芸が細かくて、仕事が丁寧。いかにも文明が深いかんじ。
比較的普通の街のピサも、さすがイタリアで、素敵な模様が街のあちらこちらに散りばめられている。
以下、ピサで見かけた花のモチーフをいくつか集めてみた。

ピサの花各種_a0161826_621277.jpgピサと言えばピサの斜塔だが、これはピサの斜塔の外壁についていた模様。
繊細な丸みのあるとてもきれいな花。












ピサの斜塔がくっついている聖堂の入り口の扉の上についている模様。
色が素晴らしい。
ピサの花各種_a0161826_6243714.jpg


ピサの花各種_a0161826_6253346.jpgこれは泊まったホテルの床のタイルの模様。
1839年からやっているホテルだそうである。



















ピサの花各種_a0161826_6271050.jpgこれはベッドにかかっていたカヴァーの模様。













ピサの花各種_a0161826_627433.jpg通りすがりの服屋さんのウィンドウにはこんな花ネックレスがかかっていた。